苦労したこと

ケージ齧り①

デグーに限らず、げっ歯類を飼育する上で

この「ケージ齧り(かじり)」という行動は

飼い主を悩ます問題の中では

最も有名なものの1つだと思います。

ケージ齧りをする原因は

ストレスからする場合もあれば、飼い主に対するアピールでする場合もあったりと

その個体ごとに原因を特定するのはかなり難しいのが現実です。 

僕も、デグーのケージ齧りという行動自体は

飼育前にいろいろブログを見たりして知ってはいました。

レアのいたペットショップでも、実際にケージ齧りをするデグーを

見ることができました。

その時の率直な感想は、

「デグーの歯の心配はあるけど、音とかはたいしたことないな…

という程度でした。


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生後2ヶ月のレアを迎えて1ヶ月くらいは、

ケージ齧りどころか、木製のアイテムさえもほとんど齧ることのない

おとなしい子でした。

そして我が家に来てから1ヶ月を過ぎた頃から

少しずつ巣箱を齧ったり、ステージを齧ったりが始まったのですが

それでも、いつまでも齧り続けるといったこともなく

音も想定内だったのでそんなに気にはしていませんでした。



しかし、ある日の夜中…

カカン カカン カカカカン  カカン カカン カカカカン

あまり聞き慣れない音で目が覚めて

レアのケージから音がするとわかって覗いてみると

レアが何かにとりつかれたようにケージを齧り続けていたのです

ケージを歯で咥えるようにして上下にスライドさせて音を鳴らしていました。

僕も正直理由は全くわからないので、

「おなかすいたのかなぁ?」

「怖い夢でも見たのかなぁ?」

「単なるストレス発散かなぁ?」

と、いろいろ考えて

ペレットをあげたり、ちょっと遊んだりして

レアが落ち着いたのを確認してから寝ました。

もちろん今現在も、その時のケージ齧りの理由はわかりませんが

空腹やその他の想像できる範囲のストレスならまだしも

本能的な行動だとしたら、もはや止めることはできません…

それからは、毎日夜中になるとケージ齧りが始まって

そのたびに起きてはレアの相手をして寝るといったことが続きました。


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僕は、賃貸アパートの2階に住んでいます。

レアのケージ齧りの音は、もし一軒家だったら

おそらくそんなに気にしないで寝ていたかもしれません。

(僕は少々うるさくても寝れますので

しかし一番僕が気になったのが、隣や1階の住人への騒音です。

どのくらい響いているのかもわからなかったですし

迷惑をかけて文句を言われたりしたら

イヤだなと、そればかり心配していました。

少なくとも自分の部屋の中では、夜中ということもあり

かなりの音量で音が響いていたのは間違いありません。

そして、ケージ齧りが始まってからの

僕の対応がまずかった可能性もあります。

今思い返しても、無視できる音量ではなかったし

何よりレアに何か異常なことが起きているんじゃないかと

とても心配だったのでしょうがないのですが

「ケージを齧って音を出せば飼い主が来てくれる

「ケージを齧ればおやつがもらえる


と認識してしまったのかもしれません…


まぁ理由はともかく、ここから約1ヶ月に及ぶ

レアと僕とのケージ齧りバトルが始まってしまったのです。

つづく


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ケージ齧り②

前回の記事 ケージ齧り① のつづきです。

とにかく毎晩毎晩夜中の2時くらいになると、決まってケージ齧りが始まるので

1週間くらいして、さすがに


「これは、何とか対策をしないとちょっとマズイな…」 

と思い始めました。

しかし、前回の記事でも書きましたが

原因が特定できないので、簡単に対策といっても

正直どうしたらいいのかわかりません。

(もし原因がわかっても良い対策ができるとは限りませんが…)

とにかくこのままだと、僕のほうが寝不足とストレス

どうにかなってしまう と思いました。


そんな僕が、まず最初に考えたのは


他の物を齧らせてケージ齧りを止めさせよう作戦!!

「他に齧るものがたくさんあれば、ケージを齧らなくなるかも…」

という考えからでた作戦です。

足場にもなるマルカンさんのかじり木コーンをたくさん取り付けたり

床面にかじれる木の枝や割り箸などをたくさん転がしたりしました。

しかし、デグーの飼い主さんの中には同じことをおっしゃっている方も

何人かいらっしゃいましたが、かじり木コーンなどの足場アイテムは

いくら数を増やしてもレアは全然齧らないんです…

この作戦は2日で諦めました…



へこんでいるヒマはないので、次なる作戦を実行しました。

それは

物理的に齧れなくしてしまえーー作戦!! 

レアのケージ齧りを観察していると、ほとんどの場合

顔(頭部)をケージの隙間に入れて、真横を向く体勢で

頭を上下させて齧っていたのです。

なので頭が入らなければ、横向きに齧ることができないので

ケージを齧ってもそんなに大音量にならないんじゃないかと思いました。

そこで僕は100均で工作用の竹ひごを買って来て、

レアがケージ齧りを集中的にやるところに結束バンドでとめて

ケージの隙間を狭くしてレアの様子を見ることにしました。

初日はなかなか効果があり、レアも頭が入らないので不思議そうに

していました。

しかし2日目、3日目になると、竹ひごでガードされていない場所を探しては

今まで以上にケージ齧りをするようになってしまったのです。

それこそ毎晩のように、


ケージ齧りが始まる

      

齧っているところを竹ひごでガードする

      ↓

齧れそうな違う場所を探し、またケージ齧りを始める

      ↓ 

またその場所を竹ひごでガードする


これの繰り返しで、まさにいたちごっこです。

この夜中のバトルがおよそ3週間ほど続きました…



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ケージの1階部分はアクリル板を取り付けたり

広い面積のところはすだれを貼ったりと、

少しでも効果のありそうなことは何でも試してみました。


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ガードした場所はかなり効果的だったのですが、

しょせん、竹ひごは竹であり結束バンドは柔らかいプラスチックです。

レアが

「これ、ちょっとがんばれば齧って壊せるじゃん

と学習するのに、そんなに時間はかかりませんでした…


日中の仕事中も眠くて眠くてしょうがなく、

家に帰ればレアのごはんやケージの掃除をしながら

「今夜もまた眠れないのかなぁ…

と、飼育のモチベーションもどんどん下がり

「これはレアが悪いわけじゃじゃないんだ!」

と自分に何度も言い聞かせながらも

寝不足とストレスで、身も心もボロボロになっていきました。


「このままこの状態が続くとしたら、ちょっと無理かもしれない…」

と、何度も思ってしまいました。


もともと、ペットの飼育経験もなかったので

動物(ペット)に対する愛情も感じたことがなかった僕です。

レアと共同生活を始めて約2ヶ月

レアをペットショップに引き取ってもらうとか

里子に出すとか

レアを手放す方法はいくつかありましたが

そこ頃の僕は、驚くことに(たぶんペットを飼っている方は驚かないでしょうが…

「レアを手放す」という選択肢は完全に考えられない状態になっていました。

犬や猫ならともかく、なんでこんな小さい動物なのに?と

自分でも信じられませんでしたが、

たぶん生体の大きさや種類は関係ないのでしょう。

レアをお迎えしてからの2ヶ月間、

本当に1日1日がとても楽しく、かけがえのない幸せな時間だったので

自分でも驚くくらいペットに対する感情が変わっていて

レアの飼育を諦めるということは全く考えられませんでした。

しかし、だからといって問題が解決するわけではありません。

寝不足でストレスのかかる生活は相変わらずの状態だったので

早急に、違う作戦を考えなければなりませんでした。



そして…




最終的に僕が出した結論は…


「齧れないケージを自分で作ろうーー!!」

でした


齧れるケージがあるから「ケージ齧り」をする。

齧れない「ケージ」なら「ケージ齧り」もないんじゃない?

こういう発想です

ということで、ここから一部のアイテムを除いて

ほとんど自分で作るというスタイルに変わっていったのです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


この記事を書いているのは、レアとのケージ齧りバトルから約半年経過しています。

その間、レアやビビの生活を観察しながらケージを作り直すこと3回。

巣箱も5回作り直しました。

もはや今では僕のライフワークとも言える自作ケージとそのリフォーム作業

デグー達との生活が前よりももっと楽しく幸せになったのは言うまでもありません。




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しつけの方針と失敗①

僕は、レアをお迎えしたときから

芸を覚えさせようみたいな望みはありませんでした。 

下調べで、げっ歯類の中でもデグーは賢くて学習能力があるということは

わかっていました。

しかしその反面、トイレを覚えさせるのはほぼ無理であるとか

個体差があるので、どの子も皆マッサージやふれあいを好むとは限らないとか

そういう情報は理解していました。

その上で、

出来ることなら、マッサージをしたり肩に乗せたりしたいけど

無理そうなら諦めよう~ぐらいの気持ちで飼育を始めました。

ところが、想像以上にレアがマッサージもさせてくれるし

膝にも肩にも乗ってくれるので

「 初めてのペットなのに運がよかったなぁ~ 」

と喜んでいました。

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我が家に来たころのレア
マッサージをすると気持ち良さそうにしてくれました


そんな幸せなすべり出しで始まったレアとの生活ですが

1つだけどうしてもしつけに関してこだわっていた事がありました。

それは、「 噛む 」ことです。


僕は子供の頃に犬に噛まれたのがトラウマで

その後、一度もペットを飼育したことがなかったのですが

出来ることなら、僕の手などを噛む事はダメな事なんだと

しつけられればいいなと思っていました。

デグーのしつけについて、いろいろと調べてみると

100%ではないけど、上手く教えればしつけが可能だと

いうことがわかりました。

その時の情報だと

噛んだら、「 それはいけないことだよ 」という意味で

鼻先を軽く指ではじくという方法が一般的のようでした。

もちろん指や手を嫌いになっては困るので

あまり強くやったら逆効果ということでした。

それでも、飼い主さんによっては

「 甘噛みもいつ本噛みになるかわからないから 」

という理由で、飼い主を噛むという行動の全てをしつけの対象にしている

という方もいらっしゃいました。

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マッサージをしていると、手の中で寝てくれました


僕は、本当に噛まれるのが怖くてしょうがなかったので

「 よし 我が家も噛むことに関しては、この方針でいこう 」

と決心しました。

つづく

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